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2021年の米の収穫です

今年は穂が出てきてモミの中にでんぷんが形成されていく時期(米が形作られていく時期)につまり一番大事な仕上げの時期に毎日雨が降り続いて、ほとんど太陽を見ることがありませんでした。ですから豊かに実るどころか、細菌が繁殖し病気になるかならないかギリギリのところででした。とりあえずコンバインでの刈り取り、モミの乾燥は終わりましたが美味しいコメができたのでしょうか?

信州木曽 2021年秋の 収穫

モミ撒きから145日の日数を経て、ようやく稲は完熟期を迎えます。弊社では4月の10日前後にモミを蒔くため、9月初旬で「落水」と言って水を切ります。その後、稲刈りの機械(コンバインや歩行型の稲刈り機)を田んぼに入れて収穫します。落水が遅い、あるいは9月初旬に雨が降り続くようなことがあるといつまでも田んぼが乾かず大変な作業をすることになります。今年は雨は2回ほどしか降らなかったので、安心していられました。農業は広い土地を使いしかも屋根がありません。完全にお天気との戦いです。戦いといっても人の力でどうにかなるものでは無いのですが。わざわざ余計な苦労をかけたくない。そんな思いがあるから、子供たちにも跡を継ぐようにとは言えない。今後さらに加速度的に農業人口は減るのではないかと思います。これからの農業は、国民がおなかを空かせてさまようことが無いようにするには、天候に左右されない2重3重の収入源を確保しておかなければならないのだと
考えています。

米作りが衰退するとどうなる?

田んぼには5㎝程、水を溜めています。弊社の田んぼの面積は大体どれも1反(10m×100mの広さ)です。そうすると10×100×0.05=50㎥の水を溜めることができます。住宅で考えると天井の高さは2.5mくらいですから一人分のスペースでみれば20階建ての建物くらいになりますね。そうしたダムのような働きをするものが無くなりつつあります。特に山間地では毎年何枚かの田んぼが作れなくなっています。下流域の急な増水が益々防げなくなってしまうことに危機感を感じます。

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